2018年も終わろうかというタイミングですが、いまどのようなモノが流行っているか、ということは、何らかのトレンド情報を統計したものを読むことが一番の近道だと思われます。
アダルトコンテンツでもこのようなトレンドはもちろんありますが、この度、元DMMであるFANZAが自身のサイトの利用情報をもとに、現在の性のトレンドがどのような方向性にあるのか、という統計調査が行われました。
その名も「FANZA REPORT 2018」2018年10月11日に発表されたこのデータは、おそらくこの手の統計調査は国内で初めてになるのではないかと考えられます。
2018年どころか平成も終わろうとしている中で、このような情報が発表されたことは非常に貴重と考えます。
FANZA REPORT 2018とは
百聞は一見にしかず。当サイトの考察に入る前にまずは現物で確認されたほうが早いでしょう。詳細は以下をご覧ください。
- 調査期間
- 2017年9月1日~2018年8月31日
- 調査人数
- 約3億5千万人
- セッション数(一年間)
- 約16億回(1ヶ月あたり約461万回)
- ユーザー男女構成
- 7:3(男性:女性)
調査人数が3億5千万となっておりますが、これほどの大きなデータですから信憑性も高いと言えるでしょう。
また思ったよりも女性ユーザーの多さが目立ちます。これだけ大手のサイトですから様々な方がいらっしゃるのは当然なことだとは思いますが、なんにせよ超巨大なデータであることは言うまでもありません。
消費者側からすれば面白おかしく見ることができるデータですが、我々のようなサイト運営者やサービス提供者側は注意深く見る必要はあるという感じです。
ということで、当サイトのメインコンテンツであるスクール水着、競泳水着などが入っているかなどを期待しながら性のトレンドを見ていきましょう。
FANZA年代別アクセス数と当サイトを比べてみる
- 25-34歳
- 30%
- 35-44歳
- 28%
- 18-24歳
- 18%
- 45-54歳
- 15%
- 55-64歳
- 6%
- 65歳以上
- 3%
人気検索ワードから見る性のトレンドの方向性
FANZAの調査ではサイト内における検索キーワードのトップ25を公開しております。
その内訳はこちら。
- 1位:熟女
- 人
- 2位:巨乳
- 部位
- 3位:痴漢
- 行為
- 4位:人妻
- 人
- 5位:中出し
- 行為
- 6位:ギャル
- 人
- 7位:爆乳
- 部位
- 8位:アナル
- 部位
- 9位:レズ
- 行為
- 10位:素人
- 人
- 11位:マジックミラー号
- シチュエーション
- 12位:ニューハーフ
- 人
- 13位:コスプレ
- シチュエーション
- 14位:媚薬
- シチュエーション
- 15位:潮吹き
- 行為
- 16位:乳首
- 部位
- 17位:痴女
- 人
- 18位:マッサージ
- 行為
- 19位:母乳
- 部位
- 20位:クンニ
- 行為
- 21位:ぽっちゃり
- 人
- 22位:催眠
- 行為
- 23位:ロリ
- 人
- 24位:フェラ
- 行為
- 25位:ナンパ
- シチュエーション
当サイトでは、これらランキング結果を元に4つの方向性で、どのようなベクトルを中心に人々が映像作品などを求めているのかを算出してみました。
- 4つの方向性
- 人:年齢や職業、人そのものを指し示すもの
- 部位:身体の一部。フェチに通じるものがある
- 行為:直接、性的な意味で行われる行為
- シチュエーション:場所や情景、設定、背景など
そして、ここから25位を1ptとし、24位が2pt・・・、1位が25ptという感じで順位にポイントを設定し、どのような方向性が好まれやすいのかを推測値として出してみました。
方向性 | 説明 | ポイント数 |
---|---|---|
人 | 年齢や職業、人そのものを指し示すもの | 89 |
部位 | 身体の一部。フェチに通じるものがある | 54 |
行為 | 直接、性的な意味で行われる行為 | 92 |
シチュエーション | 場所や情景、設定、背景など | 41 |
こうして見てみると「どういった人」「どのような行為」ということを中心にトレンドが主に形成されている、ということがわかりました。
特に一番人気の高い「熟女」は今年に入ってから人気になったものではなく、すでに10年以上前から人気のキーワードとして君臨しているものです。
いわゆる「熟女モノ」と言われるような風俗産業、映像作品は数えるとキリがないほどですが、よくよく考えてみれば日本は高齢化社会であるため、熟女が1位になるのは必然であるかもしれません。
今後も出演する女優に求められているものは、歳を重ねたことで生まれる魅力、ということになるのではないでしょうか。
またアキバカルチャーの世界から見られる「ロリ」の順位が大いに奮っていない(23位)ところが意外でした。何かとロリ体型のモデルやロリ顔、というのはもてはやされてきた時代があったので、人気コンテンツかと思いましたが、消費者全体で見れば一部だけだったようです。
この点について考察しましたが、ロリ顔やロリ体型の人はAV女優のみならず、コスプレイヤーからフリーモデルに至るまで事務所に所属していない人も多数存在します。
彼女たちは普段からSNSに対する発信力があり、ある程度マーケティング能力も持ち合わせています。
そうした母数の大きさと平均値よりもマーケティング能力が高いという傾向があることから、大いに賑わっているように見せることには成功していると言えるのかもしれません。
競泳水着、スクール水着は入っていなかった
想定はしておりましたが、さすがに25位以内に競泳水着、スクール水着は入っていませんでした。残念。
元々、ニッチなキーワードではあるためまず順位に食い込むことは不可能と思われましたが、広義の意味となるコスプレでも13位と、日本のコスプレ文化が活気づいているにも関わらず、思ったよりも低いことを考えるとまだまだといったところでしょうか。
まぁ、でもよく考えたら性行為にコスプレは本来必要のないものですからね・・・。
フェチ路線は主流ではないのか
もう少しフェチの視点から見た考察を深掘りしていきましょう。
FANZAの調査を元に考えるのであれば、現在の性のトレンドは「どのような人に対してどのような行為に及ぶのか」というのが主流であり、そのオプションとしてシチューエーションや部位に対するこだわりが個人ごとの嗜好として現れやすいと考えられます。
この前提条件で考えると、例えば「ギャル(人)」の「マッサージ(行為)」で風俗店や関連するコンテンツを探す人は多いとされますが、これに対して「巨乳であるか(部位)」や「媚薬を使って(シチュエーション)」というのは、さらに細かなセグメントで分けられることが想定されるため、自身を「フェチな人間である」と認めていない人にとっては、この部位やシチュエーションが性行為に対するこだわりであるということが考えられるのではないでしょうか。
フェチとはどういったことなのか、簡単に言えば異性の持つ衣服などに異常な興味、関心を示す行為のことですが、今回はそれらに関係するキーワードがランキングされていませんでした。
このことことからフェチというのはあくまでマイノリティ寄りであり、なにかと○○フェチという話題で瞬間風速的にはフェチ旋風が巻き起こったとしても、それは大きな流れの小さな事象にしか過ぎない、と全体から見てそう考えたほうが適当かもしれません。
将来的にスクール水着や競泳水着が人気検索ワードに入る可能性はあるか
さて、来年もFANZAには続けてもらいたい性のトレンド調査(Analyticsを元にしているということであれば難しくないはず・・・)ですが、将来的にスクール水着や競泳水着がランクインするのか、ということについて考えました。
結論としては現在の状況では、やはり難しいと言わざるを得ない状況です。というのも、世間一般的には競泳水着もスクール水着もコスプレの位置づけで考えられているようで、それらを集約しても13位と現代ジャパニーズカルチャーを代表するものであっても順位が奮っていません。
水着などはそのコスプレの配下にあるキーワードなわけですから、ここから抜き出て20位以内にランクインすることはかなわないのではないか、というのが当サイトとしての見解です。
しかし、それでも競泳水着やスクール水着を主題にした作品は今も数多く作られています。
これは消費する人が一定数いるということの証左であり、限定されたマーケティングの中でもしっかりと売ることができているということを考えると、順位に入っていないからと言ってなくなるわけではなさそうです。
来年以降もこの流れは続き、有名レーベルで時々作られる他、マイナーレーベル、企画物を作る製作会社において引続き、コンテンツの作成は進められるのではないでしょうか。
ランキングに入っていなくとも、細々でも長く続けることが肝要なのではないかと考えます。
水着フェチと相性のいいキーワード
先述の説明では競泳水着やスクール水着が映像作品で生き残っていくイメージについてお話しましたが、その下支えとなるのが実はランクインしているキーワードの存在です。
スクール水着はもちろんのこと、競泳水着にも相性がいいものがたくさんあります。水着をコスプレの範疇として捉えるなら、先程の説明で4つに分けたセグメントの中では「シチュエーション」が該当しますが、このシチューエーションは特に「人」「行為」というセグメントとの相性がいいです。
例えば「熟女×競泳水着」「マッサージ×スクール水着」など人、行為にかけ合わせによって様々なバリエーションを生むことができます。
メインになることは難しくても、フェチ的な性癖を持つ人以外の一般消費者に露出することは容易という点です。もちろん中には「熟女×スクール水着」というアンバランスな組み合わせが起こることもありますが、この点については新しい魅力の開拓、という意味でポテンシャルが生まれる要素となりえますので、これもまたありなのではないかと考えます。
まとめ:競泳水着、スクール水着はニッチであるけれども
このように性を産業とする世界から見て競泳水着、スクール水着は非常にニッチな存在であることは否めません。
しかしニッチだからといってこれから消えてしまうような存在ではなく、むしろ他の要素と結びついて輝く存在だということがわかりました。今後もいろいろな企画にパラサイトのように結びつくことになるのではないかと予想されますが、来年以降もFANZA REPORTが発表されることを楽しみにしつつ、業界内の水着のポジション化を担っていけるようなサイトを作ってまいりたいと思いました。
最初にして平成最後の性トレンド調査となったFANZA REPORT 2018が次の元号でもさらに追いかけてくれることを期待しています。