2017年の夏かそれくらいだったと思うのですが、ヤフオクで「競泳水着」というキーワードで検索をかけると、LEOHEXというブランド名が描かれたレオタードがヒットすることが増えました。
当時はこのブランドが認知される段階だったと思いますので、取引される価格帯もまちまち。2000円台が関の山のようにも思っていたのですが、ここ最近(2018年1月現在)だと5000円近くで取引されることも珍しくなくなりました。
それどころか一部モデルについては10000円を突破するなど、競泳水着のオークションの中でも高額帯に入ろうかという領域で取引がされています。
このLEOHEX、何者なのでしょう?
とりあえずメーカーなど調べてみた
まずはLEOHEXというキーワードで検索してみます。
ヤフオクなどで販売された形跡がヒットはするものの、それ以外でメーカーを示すようなものは見つかりません。むしろ検索結果の数が少なすぎます。
当たり前かもしれませんが、世間一般では周知されていないブランドのようです。
amazonでも販売されていることを確認したので、とりあえず覗いてみます。
こちらでもメーカーを示すようなリンクは見つかりませんでしたが「woxiwoeirp●」というアカウント名を発見しました。商品名に並行輸入品とも出ていることから、日本国内に出している出先の法人かもしれませんね。
このレオタードがどこで作られているかはわかりませんでしたが、使用されているモデルから推察するに中華人民共和国で間違いないでしょう。
あのモデルの撮り方は中国のグラビアでよく見かけるような撮り方ですので・・・。
realiseに似てますよね
それで今さらのように白々しく言ってしまいますが、realiseに似てますよね・・・。
実際に水着(レオタード)をいくつか確認しましたが、これはどう見てもrealiseさんのデザインをそのまま持ってきた印象を持ってしまいます。
モデル名で言えば、N-037やN-015が該当するのではないでしょうか。
N-015との比較
N-037との比較
こうして並べてみるとわかりやすいのですが、まぁ、ホントにデザインそのまま・・・。
それではなぜ2017年の夏頃からヤフオクに並び始めたかと言えば、推察ですがrealiseでは光沢感やラバー感の強いモデルを中心に販売が展開されるように成り、旧モデルであったツーウェイ系(実際には違う素材だと思いますが)は生産終了の運びとなり、中国側のメーカーが商機と踏んで展開してきたのではないでしょうか。
現段階では過去のrealiseのモデルがLEOHEXにとって変わってしまうのではないかというくらい、勢いを感じています。
実際に買ってみて品質を確認してみた
それでは本当にrealiseと同じようなクオリティであるのか。確認してみなければなりません。
そこで実際にオークションで購入してみました。
購入した当時は塩ビに近いようなビニール圧縮袋のようなものに入っており、一応アパレルメーカーで使われるようなタグが入っていました。こちらはしっかりしているような印象を受けます。
ところがタグの下にある「LEOHEX.COM」というドメインが書かれていたので、ブラウザで表示させようとしましたがなにも出てきませんでした。なんだか中途半端です。
なお今回のLEOHEXの水着を購入するにあたり、ヤフオクやAmazonを利用しました。
購入時に気がついたことやトラブル回避のために知っておきたいことを記事にしましたので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。
モデル着用&撮影時の感想
とりあえずモデルさんに着用していただきました。
まずは白紫のハイネックレオタードモデルから。
どうでしょうか。写真映えはかなりいい感じがします。
撮影時も色味に珍しさを覚えたものの、特に気になるところはありませんでした。
ただ気になったのが、デザインは似ていても素材に違いを感じた点です。
今度はLEOHEXとrealiseの水着(同モデルに近いもの)と並べて確認してみました。
LEOHEXとrealiseの素材で比較してみた
LEOHEXの素材は、以下のようになっております。
- ストレッチ素材
- ポリアミド 82%
- スパンデックス12%
一方、realiseは触った感じがツーウエイに非常に近いものであるものの、SSW素材(スーパー・シャイニー・ウェット)使用とあり、内訳はわかりませんが、特殊なものを使用している可能性があります。
わかりやすいように、双方の水着を並べて撮影してみました。
上がLEOHEX、下がrealiseです。色味の話はともかく、こうして並べてみるだけでも生地に違いがあることがわかります。LEOHEXのほうは少々、毛羽立って見えるような感じもしますね。
アップで撮影してみました。生地の状態が少しわかりにくくなってしまいましたが、違いがあることが確認できます。
realise側でもストレッチ素材のような感じのツーウエイに近い生地で作成されているため、質感はかなりなめらかなイメージになりますが、LEOHEXではややざらついた感じがします。
もう少し踏み込んで言うならば、チープ感をやや感じてしまいます。中国で生産されていることを考えると、やはりこのあたりに差が出ると考えたほうがいいのでしょうか。
撮り方の差はあるにせよ、写真写りには問題ありません。しかし着た時のイメージや着用者にしてもれば差を感じる部分になるかもしれませんね。
男性でも着用されるファンの方がいらっしゃるかもしれませんが、realiseとLEOHEXの生地クオリティは明らかに違います。
長袖ハイネックレオタードの品質
こちらも生地としては先述と同じでした。
触った感じでやはりざらつきを感じる部分があり、一部のスクール水着の質感に近い感じがします。
とりあえずこちらもモデルさんに着用してもらおうとしたのですが・・・。
上の写真の通り、新品で購入したのにファスナーがすぐに壊れてしまいました・・・さすが中華製なんでしょうか。
これは実際に鉄観音サワラさんに着用してもらおうとした際、壊れてしまったのでとりあえず撮っておいたのですが、やはり品質には問題を感じますね。
2018~2019年においてLEOHEXに変革が
これまでのLEOHEXはREALISEデザインをそのまま採用したようなものが主流で生地の質感も若干、チープ感の否めないものがありました。
しかし2018~2019年においてLEOHEXが新製品としてラインナップを揃えてきたのが、ラバーのような質感、メタリックな生地、ラメ感あるレオタードといったこれまでにはないものが登場することになります。
シルエットはREALISEに近いものはありつつも、生地の質感を大きく変えて勝負をかけてきたような感じでオリジナリティさを感じるものになっています。
モデル名は不明ですが、上記写真の右側のモデルはラバーの質感がありつつも、柔らかい生地でできているため着用しやすく身体にもフィットしやすいというところが特筆すべきところです。
また左の写真のようなラメが入ったようなものも作るなど、クリエイティブに意思を感じる部分がありました。
このことを考えるとLEOHEXがいよいよ本気を出して、物作りのターンに入ってきたとうかがうことができます。
今後の展開に期待できるところです。
今後のLEOHEXに注目したい
この記事を書いたのは2018年1月。先述の通り、当初はREALISEの模倣品、しかも劣化版と感じさせてしまうクオリティだったため、正直、がっかりしておりました。
しかし時を経て、2019年に発表したというモデルにはLEOHEXオリジナルを感じさせる要素が詰まっており、差別化も考えて作られてきたのではないかという意思を感じました。
直近の撮影でLEOHEXを積極的に採用し始めましたが、以前のようなジッパーが壊れてしまうということはなく、品質も安定してきたかもしれません。
となると、あとは気になるのが日本での流通とプロモーション。現在のところ日本直営での公式ショップというものが見当たらず、その役割を一応はAmazonが担っていますが、プロモーションのことを考えると、まだまだという状況です。
このことから今後のLEOHEXの動きに注視していきたいと思っています。