スクール水着にフェチ性を感じる人は少なくありません。
あの独特の形状に魅せられて性的な興奮を覚える人が数多くいます。とは言え、本質的にスクール水着は学校教育で使われる水着であり、レジャー用の水着と比べても派手さも露出があるわけでもなく、野暮ったく地味な水着であることは言うまでもありません。
そんな水着に愛好者が生まれた理由は何なのかを探ってみましょう。
この記事のポイント
- スクール水着に愛好者が生まれた理由を解説している。
- 服装や身体の一部、衣服、現象に個性的な執着を感じることがフェチの本質。
- 女子のスクール水着姿を見たことによる思春期の影響。肌の色とスクール水着の紺色が生むコントラスト、制服文化の背景が理由として考えられる。
フェチとは何なのか
フェチとは身体の一部、衣服、または記号化された様々な物品、現象に個性的な執着を感じることを言います。この個性的な執着が現在では性的興奮を示す傾向であることが一般的な認知として広まっていますが、ケースによっては崇拝的な感情や、当人の文化的価値感への執着が現れていることもあります。
例えば「脚フェチ」であれば、くるぶし、ふくらはぎ、太もも、膝裏といった部位はそれぞれあるにせよ、脚に対する異常な執着を持ち、性的興奮を覚えるというものです。
この時「好きな女性の部位はどこ?」と聞かれ「太ももが好き」と答えただけで、太ももフェチだとは言うことができず、例えば「女性の太ももにずっと挟まれていたい」とか「太ももに押しつぶされたい」と考える人こそが、フェチの本質であると考えます。この事自体は、性的興奮も相まって、どちらかと言えば信奉、崇拝に近いイメージになるのではないでしょうか。
元々、フェティシズムという言葉自体が呪術崇拝の意味を持っていたため、人間が持つ深い欲求や、精神的充足を得るための感情がフェティシズムという概念を生んだと考えてもいいでしょう。
スクール水着フェチとは
それではスクール水着フェチはどういったフェチなのかを考えてみましょう。
女性用水着に対するフェティシズムの行動パターンはいくつに分けられます。
大きく分類するとすれば、
- 鑑賞派
- 着用派
- 収集派
に分けることができます。
同じスクール水着フェチによっても、スクール水着をどうするのか、何を目的にしているのかは、個人によって差があります。
人によってはイメージビデオやAVなどで鑑賞することが好きという人もいれば、実際に着用して楽しむ人もいます。
ただそのいずれにおいても「強い性的興奮を覚えるから」という点については、大きく当てはまるところです。
スクール水着フェチが形成される理由
特に2018年時点においての30代より上の世代はスクール水着フェチになりやすい環境にありました。
そのポイントについて挙げてみます。
- 思春期における女子のスクール水着姿との接点
- 紺色というカラーリングが男子に与える影響
- 制服のシステムから部分的に解放されるボディライン
- 水泳時の光沢感
1.思春期における女子のスクール水着姿との接点
現在では縮小傾向にあると言われている小中高学校の水泳の授業ですが、この世代の学生時代は夏ともなれば当たり前のように水泳の授業が行われ、また女子のスクール水着を目のあたりにすることはよくあることでした。
思春期において、水着姿の女子というのは男子にとって(本人の意志とは関係なく)少なからず性的興奮を与える存在であることは間違いありません。このことは誰でも容易に想像がつきやすいかと思います。
2.紺色というカラーリングが男子に与える影響
スクール水着フェチを生んだ要素として、これが一番の特異性のある理由だと思っていますが、学校教育現場において、国が機能的・教育的な水着を選択したがゆえに起こったフェチという視点です。
スクール水着は国によって、その機能や色について決められることとなりましたが、紺色または黒が適当であるという流れになり、今日に至っています。
この紺色というのが学校制服でもよく取り入れられている色ではありますが、日本人にとって一番コントラストの出る色がこの紺色です。
日本人は黄色人種(モンゴロイド)としてカテゴライズされています。この日本人の肌の色は実際にマンセル色相体などの表と照らし合わせてみると、薄いオレンジを示しています。
対してそのオレンジ色の反対色が紺色となっています。つまり日本人の肌の色とスクール水着の紺色は、逆の位置にある色の関係であるということです。
その違いがわかる画像を作成したので、下の写真をご覧ください。
左側の写真はよく見られるタイプの紺色のスクール水着を着用している写真です。対して左側は同じ写真の色を反転させたものです。最近ではあまり見られなくなりましたが、ネガフィルムを使って写真を撮ったときに、人間の肌部分が紺色となって出てしまい、ちょっと怖く見えてしまうことがありますが、原理としてはそれと同じものです。
これを見ると、日本人の肌の色とスクール水着の色が反対であることがわかります。
もう少し踏み込んだ写真による解説をしてみましょう。
上の写真を見ていただけるとわかりますが、今度はオレンジ色のスクール水着を着た場合に反転させるとどうなるかというと、水着の色も肌の色も同じ青色に変化することがわかります。
これはオレンジが日本人の肌の色に近いということを証明する一つの側面として考えられる現象ですが、先述の「日本人の肌の色は薄いオレンジ色」とことは納得できる結果です。
デザインの世界では、ある要素を目立たせるためには一番目立つ色でカラーリングすることが考えの一つとしてありますが、日本人がスクール水着を着用すると、他の色の服などと比べても、かなり目立って見えてしまう、ということになります。
思春期において、身体のラインが出るような水着が、そうしたカラーリングであったため、性的な要素を含めた視覚的情報が意識下にも働きかけやすい状態だったのではないかと考察します。
3.制服のシステムから部分的に解放されるボディライン
学校教育において、特に中高生は制服という抑圧されたシステムの中で学校生活を送ります。校則、学校の授業などもそうですが、見方を変えればある一定の統一された社会環境の中で生活を行うことになるため、見るものすべてが無機質に映ることもあります。
制服がその最たる例であり、体型・身長によって差異はあれど、だいたいが同じような感じに見えてしまうことところがあります。ところが水着を着ると、成長期における身体的特徴が如実にあらわとなるため、今まで発見することが難しかった胸や尻の状態などもわかるようになってしまいます。加えて先述のカラーリングの話の相乗効果も相まって、思春期における男子にとってかなりインパクトのある情景が映し出されるのです。
4.水泳時の光沢感
水泳時に発生する微妙な光沢感、というのも視覚的要素が効果的に興奮材料として変換されるものではないでしょうか。
光沢感があるものこそフェティッシュの代表的なものとして捉えられることもありますが、プールサイドへ上がろうとする女子の姿を見ると、プールの水が水着について光沢感のある情景を見たことがある人も少なくないと思います。
プールの水は、通常の水道水とは違い塩素によって殺菌されています。学校のプールに入浴剤のような大きな錠剤を放り込むことがあります。その殺菌剤の成分は次亜塩素酸カルシウムですが、これが弱アルカリ性の性質を持っており、判別はしにくいですが通常の水道水と比べると粘度があります。
考え方としては、極めて薄いローションがプールの水と考えてもらえればと思いますが、この水によって光沢感が出やすくなり、プールから上がる際に微妙な光沢が生まれる、という仕組みです。
実際に撮影時に気がついたことですが、水道水だけであの光沢感を出すのは非常に難しく、撮影現場では光沢感を出すためにローションを使用することがあります。
こうした要素もフェチを生む原因の一つではないかと考えます。
スクール水着フェチが生まれたまとめ
これらの事象によって、男子に植え付けられる感情は、もはやトラウマに近いレベルに匹敵する出来事になり得ます。
このときに覚えてしまった性的興奮が、心の片隅に残りフェチ的な感情として残るのではないかと考えます。
もちろんすべての男子にとってそれが当てはまるとはいえません。元々、別のところに強い性的興奮を覚える人もいれば、家庭環境(特に女性の多い家族)によって普段から見慣れているものとして、特になんの感情もわかない人もいます。
ただ女子とは縁遠い人ほど、この傾向が強く出るのではないかということは想像に固くありません。