- フェチ中級者
- よりフェチについて考察を深めたい方向けに
水着の股の部分がハイレグであるか、そうでないかについて表現をするときに「ハイレグっぽい」とか「ハイレグじゃない感じの」「普通の」などの表現を行うことがあります。
ハイレグフェチの人で、ハイレグに詳しい人がいるなら違った表現で話されていますが、それ以外の方だと聞かれたときに「あの部分って何ていうんだっけ?」と答えられる人がどれほどいるのでしょうか。
あの部分を表現するのに「ハイレグじゃない」というのも話しにくいと言いますか、人によっては気がひけるかもしれません。
今回はそんなハイレグとはなにか、股の部分はどう表現するのが正しいのかについて解説致します。
「ハイレグ」はデザインの名称
ハイレグという言葉は、あくまでデザインの名前であり形状を指し示す言葉ではありません。
通常の下着などと比べ、脚ぐりの位置が深く作られていて、ウエストラインとヒップラインの中間あたりまで切り込まれたデザインをハイレグと呼びます。それ以上のウエストライン上まで切り込まれたものはスーパーハイレグと言われます。日本語に直すと「超ハイレグ」という言葉になりますが、1980年代後半、バラエティ番組やピンク系の番組、ビデオ、グラビア雑誌などでもこの「超ハイレグ」は言葉として使われていました。
当時、現在では見ることができなくなったレースクイーンがウエストラインの上を超えるラインの衣装を着用することが多かったことから、通常のハイレグよりもさらに上、ということで超ハイレグは広く認知されました。
「ハイレグ」の歴史
もう少し詳しく知るためにハイレグの歴史について触れてみましょう。
ハイレグの形状が広く認知されたのは1976年のモントリオールオリンピック。
新体操選手、ナディア・コマネチがハイレグ上のレオタードを身に着けていたことで衣装としてのハイレグが知られました。しかし当時、ビートたけしが「コマネチ!」と叫び、股をV字型になぞる一発ギャグでも知られたものの、レオタードの形状を表した点以外では付随する要素もなく、そもそも「ハイレグ」という言葉も使われていませんでした。
その後、1978年にイスラエルのユダヤ人デザイナー、ギデオン・オバソン氏がハイレグカットという、当時で斬新なタイプの水着を発表したところ、これが世界的に大ヒットし、一般の人にも「ハイレグ」が言葉としても知られるようになります。
この点について、競泳競技に使用される競泳水着のハイレグ化は、その後1980年前半から始まっていることを考えると、こうした水着のデザインの人気が競泳水着のデザインにも影響を与えたことは想定できるかもしれません。
ちなみにイスラエルの最南端、エジプトとサウジアラビア、ヨルダンとの国境が集うエイラートという街は「ハイレグ発祥の地」と呼ばれています。
ハイレグの魅力的なポイント
競泳水着、ハイレグフェチなどから見たハイレグの魅力的なポイントは言わずもがなといったところなので、ここでは着用者から見た魅力的なポイントについて触れます。
代表的な魅力は以下のものが挙げられます。
- セクシーアピールするにはうってつけの形状
- 脚が長く見える
- 運動性が高い
- 着用時、涼しく感じる
セックスアピールと脚が長く見える
セックスアピールと書くと、どうしても夜のお誘い的な発想をされる人が多いかもしれませんが、ここで言うセックスアピールは色気のことです。
ハイレグは女性の持つ色気を極限にまで高めてくれるデザインです。下腹部、股間の形状が男性と違うことを徹底して知らしめるシルエットは、ハイレグフェチでなくともつばを飲み込みたくなるようなイメージがあるのではないでしょうか。
この点については脚が長く見えるということにも起因しています。太ももやふくらはぎのラインが綺麗に見えるようになるため(これは錯覚を用いた効果です)、全体のプロポーションも引き締まって見えるようになります。
これにヒールを履くと最強ですね。
ハイレグは一般的に男性から好まれるとされていますが、一部の女性からもハイレグに対する魅力や良さというのは感じることがあるそうです。
実際に弊サイトのモデル数十人に聞いてみたところ、普段使うことはしないとはいえ撮影会の衣装としては魅力的だと考える人も少なくありませんでした。
運動性が高い
ハイレグのデザインはローレグのものと比べ、運動性が高いと言われています。
それもそのはず、肌を追う布面積が小さくなるわけですから、関節を動かしたときなどに布による抵抗がなくなるためです。
後述のまとめでも触れていますが、陸上競技などでハイレグのブルマや、陸上向けのレオタードがあるのはそのためでないかと考えられます。
涼しく感じる
こちらも上記理由と同じで肌を覆う布面積が小さくなるため、涼しくなるというものです。
特に脚の付け根部分は、人によって汗をかきやすい場所で布との摩擦で汗疹ができる可能性もあります。それを考えるとハイレグの水着などは、完璧ではないにせよその心配が少なくなると考えていいでしょう。
夏場、ハイレグの競泳水着一丁で部屋を過ごす、ということもある意味ではありかもしれません。
競泳水着における表現は「カッティング」
脚の付け根から腰にかけて伸びる水着のラインのことを、競泳水着においては「カッティング」という表現を用います。
このカッティングがV字型のように明確に切り込んでものであるか、あるいは女性が安心しやすいと言われる、浅いV字型であるかは「高い」「低い」という言葉を使って表現します。
つまりハイレグというのは「カッティングが高い」という表現。逆にローレグは「カッティングが低い」というようになります。
なお一般的な水着は下着のラインに近い、レギュラーカットと呼ばれるタイプのものが多いです。
ハイレグという言葉自体がハイレグカット(High leg cut)の略で、high=高い、leg=脚ということを考えれば、カッティングの表現を表すのに高い、低いは覚えやすいですね。
各メーカーから出ている競泳水着には必ずと言っていいほど、カッティングに関する記述がされています。
例えばアリーナの場合、上記のような表で確認することができます。
商品を購入する際にも、その水着のカッティングが高いか低いかはタグや箱に書かれているので、それを目安に購入することができます。
ただ現在のところハイレグ、つまりカッティングの高い水着は競泳競技向けがほとんどで、それ以外は低い傾向にあります。
いまでは当たり前に使われる言葉だが、実際のところちゃんと説明できる人は少ないかも
今でこそ当たり前のように使われているハイレグという言葉ですが、ハイレグ以外のデザインも存在していて、それを表現するための言葉が「カッティング」ということは覚えておいてもいいでしょう。
競泳水着が好きであればなおさら共通の言葉として知っておくと会話するときに便利です。
またハイレグという言葉自体は、1980年頃に生まれてはいるものの、その流行の歴史としては10年程度。競泳競技においても20年程度で姿が減少している傾向にあり、今ではコスプレなどでしか見かけることがなくなってきました。特にハイレグの象徴、ハイレグの普及に大いに役立ったレースクイーンの超ハイレグレオタードが全盛期だった頃から比べると、ほぼ壊滅状態と言っても過言ではありません。そのレースクイーン自体も、今やポリコレの煽りを受け、存在がなくなろうとしている時代です。
もっとも流行り物のスタイルではありますので、もしかしたら再びハイレグが復権するかもしれません。事実、陸上競技に置いてはハイレグ状のブルマが使用されていることもあり、いつか水泳競技などでも使われ始める可能性はあります。
その日を楽しみにして生きていきたいところです。