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日本では当たり前のように行われてきた中高学校の水泳の授業。夏ともなれば体育に必ずと言っていいほど水泳の授業があった、という人も少なくないのではないでしょうか。
ここ近年においては水泳の授業の際に発生する事故や設備の老朽化などの関係から、水泳の授業が20世紀の頃と比べると減少傾向にあるといいます。
ところでそんな水泳の授業に使われる水着、スクール水着は海外でも使われていたりするものでしょうか?今回は水泳教育から見る海外のスクール水着事情について調べてみました。
この記事のポイント
- 水泳教育から見る海外のスクール水着事情について解説している。
- 海外ではスクール水着という概念が存在しないという。
- 海外の学校では、ワンピース型の水着を持ち込んで授業を受けることも。
いきなり結論「海外ではスクール水着と呼ぶ概念がない」
まず結論から述べますと、日本とは異なり、海外には「スクール水着」という特定の名称や概念は存在しません。
驚かれるかもしれませんが、これは「旧スクールタイプの水着や競泳型スクール水着が海外に存在しない」という意味ではありません。むしろ「学校専用の水着を指す特定のカテゴリとしての概念がない」ということを指しています。
では、これはどういうことでしょうか?
海外でも水泳の授業はあるが・・・
「スクール水着」の概念がないといっても、水泳を教える授業が存在しないわけではありません。
各国の教育方針や文化によりますが、児童・生徒に水泳を教える授業を行っている学校もあります。
ただし、日本のように水泳教育に特化した施設や取り組みが一般的な国は少なく、むしろ親から泳ぎ方を学ぶ文化を持つ国も多いです。
その結果、学校にプールが備わっていないことも珍しくなく、水泳の授業があまり行われない国も少なくありません。
設備以外の問題もある
特にアメリカでは、学校にプールを設置するための資金面の課題が指摘されています。
「一度プールを作れば問題は解決では?」と思うかもしれませんが、アメリカ特有の法的リスクも影響しています。
訴訟が多いアメリカでは、水泳授業中の事故を防ぐために専門インストラクターを雇う必要があり、保険や安全基準の厳格化も避けられません。これが水泳授業の実施を困難にする要因となっています。
私立学校ではプールを備える余裕がある場合もありますが、公立学校ではプールがないことが一般的です。このような背景から、アメリカを含む多くの国で日本のように水泳教育に力を入れることは難しいとされています。
水泳授業が一般的でないため「スクール水着」という概念もない
水泳授業の頻度や設備の違いに加え、教育用に特化した水着を製造・提供するという発想が一般的ではないことも、「スクール水着」という概念が海外にない理由の一つです。
水泳授業がある場合でも、たいていは適切なサイズのワンピース型水着を用意する程度に留まります。
色やデザインについても特に厳密な規定はなく、汎用的な水着が使用される傾向があります。
日本でおなじみの旧スクール水着や、ARN-75Wのような特定モデルを持ち込んでも、海外では単に「ワンピース型の水着」として認識されるに過ぎません。
一応、学校の授業用に適した水着は存在する
「スクール水着」という概念がないとはいえ、世界的に見れば水泳授業が存在する国もあります。
例えば、中国や台湾などのアジア圏では、日本に近い教育文化が見られ、水泳授業で使用される水着も日本のスクール水着に近いデザインが選ばれることがあります。
具体例として、日本のARN-75Wモデルを基に設計された「ARNC-76WJ」は、児童向けワンピース水着として販売されており、見た目も「スクール水着そのもの」と言えるデザインです。
ARNC-76WJのことについては、下記詳細記事を御覧ください。
海外ではスクール水着のことをなんていうの?
さて、海外ではスクール水着の概念がないと言いましたが、海外でスクール水着を説明する際に適切な言葉や単語はあるのでしょうか。
こちらのサイトによりますと「sukumizu」として紹介されています。
これを見る限りでは日本のアキバカルチャーの流れで生まれた和製スラングがそのまま海外でも使われているようです。
説明を読んでいても「日本の学校において水泳の授業で使われる水着のこと」というような意味合いで説明されています。この点から察するに、日本ではスクール水着が当たり前であるのにもかかわらず、海外ではスクール水着という発想がないため、半ばジョークのように取り上げられている側面があるようです。
ちなみにスラングではなく、真面目に解説する際には「School swimsuits」と呼ぶそうですが、おそらくかなりレアな呼び方なのではないでしょうか。英語圏においては競泳水着も「swimsuits」と呼ぶので、かなり仰々しい読み方なのかもしれません。
まとめ:海外ではスクール水着を日本特有のコスチュームとして捉えている
以上のことから、海外ではスクール水着を日本のコスプレアイテム、言うなれば着物や浴衣のような日本独特の文化が生んだ衣装として考えられている側面があるようです。
その証左としては、海外でスクール水着という概念が非常に薄いか、ないということ。それに加えアキバカルチャーのようなスラングで用語が賄われているという文化的側面があるからと考えます。
ごく一部では外国人の地下アイドルがスクール水着を着用してイメージビデオに映っていることなどありますが、海外でもスクール水着のようなものが当たり前になると楽しいかもしれませんね。