- フェチ初級者~中級者
- 競泳水着の歴史について知りたい方
- 競泳水着の形状についてさらに知りたい方
競泳水着フェチの人からすればハイレグ一択な側面があるかもしれませんが、競泳水着の形状は、競技の成績に直結する重要な要素です。
女性用の競泳水着には、動きやすさやサポート力を最大限に引き出すためのさまざまな形状があります。
ハイカット、ローカットなど、それぞれの形状が持つ特徴や利点を理解することで、競泳水着に対する理解が深まるのではないでしょうか。
この記事では、競泳に適した水着形状について詳しく解説します。
ざっくり大きく分けると3つに分類される
これはあくまでフェチ的観点から見た場合ですが、競泳水着の形状は概ね3つに分類されるのではないかと考えます。
- ワンピースタイプ
- ツーピースタイプ
- スパッツタイプ
特にこのサイトを見ている人はワンピースタイプが一番好まれるところかもしれませんが、3つのタイプがあることは想像に難くないと思います。
それぞれのタイプの特色を見ていきましょう。
ワンピースタイプの競泳水着
ワンピースタイプの競泳水着はグラビアやフェチ観点で見ればごく一般的な水着であるということができますが、細分化するとすれば以下のようなものが挙げられます。
- ローカット(ローレグ)タイプ
- ハイカット(ハイレグ)タイプ
- ウォーターポロタイプ
ローカット(ローレグ)タイプ
ローカットとは、股のカットが低く、腰回りを多く覆うデザインを指し、当時は主にスピードや動きやすさよりもカバー力やサポートを重視していたと言われています。
ローカットの競泳水着が一般的だったのは、主に1950年代から1970年代にかけてです。この時期、競泳水着のデザインはまだ保守的で、特に女性の水着は肌の露出を抑えたデザインが主流でした。スピード向上のために、より高いカットや体にフィットする素材が導入される前は、ローカットデザインが標準的でした。
1950年代から1970年代のオリンピックでは、ローカットの水着が主流でした。例えば、1968年のメキシコシティオリンピックや1972年のミュンヘンオリンピックでは、多くの女性競泳選手がローカット水着を着用していました。
ハイカット(ハイレグ)タイプ
ハイカットの競泳水着は、1970年代後半から1980年代にかけて登場し、1980年代中盤から1990年代にかけて急速に普及しました。このデザインは、スピードと動きやすさを重視した新しい競技用水着として開発され、競泳におけるパフォーマンスを向上させるための革新的なステップとなりました。
1970年代後半になると、水泳競技においてより速く泳ぐための技術革新が進みました。その一環として、競泳水着の形状も見直され、股のカットを高くすることで脚の自由な動きを促進し、推進力を高めるデザインが求められるようになりました。これがハイカットの競泳水着の登場につながりました。
ハイカットデザインは、脚の可動域を広げることで、特に自由形やバタフライなどの競技において有利とされました。また、ハイカットによって水の抵抗が減り、より速いスピードを出すことが可能になりました。
ハイカットの競泳水着が大きく注目されたのは、1984年のロサンゼルスオリンピックです。この大会では、多くの女性選手がハイカットの水着を着用し、その優れた機能性が証明されました。このデザインは、1988年のソウルオリンピックでも広く使用され、競泳水着のスタンダードとなりました。
ハイカットデザインは、1990年代を通じて進化し続け、素材や技術の向上とともに、よりフィット感があり、動きやすい水着が開発されました。2000年代にはさらに進化したハイテク水着が登場し、競泳用水着の技術革新が続きましたが、ハイカットデザインの基本的なコンセプトは今でも多くの競技用水着に受け継がれています。
ウォーターポロタイプ
一般的にはワンピースタイプに内包され、先述のハイカット、ローカットに分類してもいいのですが、ここでは競技の違い、水着の使用目的が違うことから分けて解説します。
水球で使用される「ウォーターポロスーツ」は、水球というスポーツの特性に特化したデザインを持つ競技用水着です。
水球は、激しい身体接触が伴う水中スポーツであり、選手同士が水中で相手の動きを封じるために掴み合うことが頻繁にあります。
そのため、一般的な競泳水着では、プレー中に引っ張られたり、ずれたりするリスクが高く、競技に適していませんでした。
ウォーターポロタイプの水着は、この問題を解決するために開発されました。この水着は、以下のような特徴を持っています。
- タイトなフィット感: 身体に密着し、掴まれにくい。
- 厚手の素材: 耐久性が高く、引っ張りに強い。
- 縫い目の工夫: 縫い目が外側に出ないように設計されており、相手に掴まれにくくなっています。
- シンプルなデザイン: フラットな表面で余計な装飾や突起がないため、相手に手を掛けられることを防ぎます。
ウォーターポロタイプが登場したのは、20世紀前半から中盤にかけてです。水球は19世紀後半にイギリスで発祥しましたが、初期の頃は通常の水着で競技が行われていました。
しかし、競技が激しさを増し、より高いパフォーマンスと安全性が求められるようになるにつれ、専用の水着の開発が必要となりました。
1950年代から1960年代にかけて、ウォーターポロの競技レベルが上がり、選手たちはより適したユニフォームを必要とするようになりました。
この頃から、ウォーターポロタイプの開発が進み、徐々に普及していきました。
ウォーターポロタイプが本格的に普及し、標準装備となったのは1970年代以降です。
この時期から、オリンピックや世界選手権といった国際大会でウォーターポロタイプが使用されるようになり、現在では全てのトップレベルの水球大会で着用が義務付けられています。
ツーピースタイプの競泳水着
ツーピースの競泳水着は、そのデザインと機能性から、主にトレーニングやレクリエーションにおいて使用されます。
トレーニング時には、身体の自由度が高く動きやすいため、ウォームアップや練習に最適です。
また、アマチュア選手や趣味で水泳を楽しむ人々にとっても、快適さとデザインの多様性が魅力となり、プールでのリクリエーションに適しています。
競技大会においては、ツーピース水着の使用は限定的です。
特にスピードを重視するトップレベルの競技会やオリンピックなどでは、体をしっかりとカバーし、サポート力の高いフルボディやハイカットデザインが好まれる傾向があります。
ただし、一部の大会や競技ではツーピース水着が許可されている場合もあります。
さらに、ツーピース水着はアクアビクスや水中エクササイズなど、競泳以外の水中アクティビティにも適しています。
そのデザインの豊富さとカラーバリエーションにより、ファッションや個人のスタイルに合わせてカスタマイズすることもできるため、日常の水泳活動やトレーニングに広く利用されています。
スパッツタイプの競泳水着
スパッツタイプの競泳水着、という呼び方が正しいかは不明なところがありますが、便宜上そう呼ばれることも多いこのタイプ。
ハイレグ、ローレグとは違ったものであり、どちらかといえば全身タイツを好む人が注目してしまうタイプではないでしょうか。
このタイプにはロングジョン、ショートジョンと呼ばれるタイプがあります。
- ショートジョンタイプ(ハーフスパッツタイプ)
- ロングジョンタイプ(オールインワンタイプ)
ショートジョンタイプ
ショートジョンの競泳水着は、1990年代後半から2000年代初頭にかけて登場しました。この水着は、肩から膝上までを覆う短めのデザインで、競技における機動性や快適性を重視して開発されました。
主にスプリントや中距離の競技、トレーニング、または温暖な水温での使用が想定されています。特に快適さと動きやすさが重視されるシーンで利用されます。
現在ではハーフスパッツタイプと呼ばれることもあります。
ロングジョンタイプ
ロングジョンの競泳水着は、主に1980年代後半から1990年代にかけて登場しました。この水着は、肩から足首までを覆う長袖・長足のデザインが特徴です。ロングジョンの導入は、水泳競技における技術革新の一環として、より良いパフォーマンスを追求する中で進化したものです。
主に長距離競技や寒冷地での競技、または特定のトレーニングに使用されました。特に冬季の水泳大会や、冷水での練習において効果的と言われています。
別名オールインワンタイプとも呼ばれています。
歴史とともに形状が変化した競泳水着
競泳水着の形状は、選手のパフォーマンスを引き出すためにさまざまに進化してきました。
1950年代から1970年代にはローカット水着が主流で、多くのカバー力を提供していましたが、1970年代後半から1980年代にはハイカット水着が登場し、脚の自由な動きとスピード向上を可能にしました。
1990年代以降は、ツーピース水着がトレーニングやレクリエーションで広く使用され、動きやすさとデザインの多様性が支持されています。
また、1980年代後半から1990年代にかけて登場したロングジョンと、1990年代後半から2000年代初頭のショートジョンは、それぞれ寒冷地や温暖な水温での使用に適しており、体温調節や快適さを提供します。
これらの水着は、競技のニーズや環境に応じた最適な選択肢を提供し、競泳水着のデザインは進化し続けています。